内苑施設
はくうんてい
白雲邸
Hakuuntei
- 市指定有形文化財
- 通常内部非公開
- 有料貸出施設
1920年(大正9年)に、原三溪が夫人と暮らすために建てた隠居所。 三溪自らの構想により、同郷の大工・山田源市に造らせ、屋根を桧皮葺、庇を銅板葺とし、室内は関西で一般的なサイズの京間畳を用いています。これは、当時、廊下で連結されていた臨春閣に合わせた造りです。 吟味された材料と伝統工法に基づいた数寄屋造でありながら、イスとテーブルの使用を意識した談話室やトラス構造の屋根裏、電話室、浴室のシャワーといった、近代的な要素を和風建築へ導入する試みもみられます。
白雲邸のみどころ
扁額
入り口門に掲げられた「白雲邸」の扁額は近代三茶人の一人・松永耳庵(安左エ門)の揮毫によるもの。
書院
三溪が晩年を過ごしていたとされる書院。数寄屋風格天井、使い勝手の良い書院机、窓の向こうには臨春閣を眺めることができます。
奥書院
三溪の書院と並ぶ奥書院にある「三溪棚」。妻・屋寿のために三溪自身がデザインしたとされ、惜しげもなく使われている銘木や瀟洒な飾り金具など見どころがたくさん。
倉
かつて原家の家財や美術品を納めていた倉。大正10年に作られた鉄筋コンクリート造の建物で、関東大震災も耐えぬきました。
その他のみどころ
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臨春閣と同じく全面ガラス張りの廊下。内庭と塀を通して、窓の向こう側には三重塔を見上げることができます。
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かつての電話室(電話機は現在はありません)。
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書院から続く室はシンプルな設え。茶会や句会などでもご利用いただけます。
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30畳の広間は机を並べて会議などにご利用いただけます。机の配置次第では20名程度までご利用いただけます。
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書院からは、かつて晩年の三溪が眺めていたであろう内苑からの三重塔の景色をご覧いただけます。
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正面玄関は格式ある設え。ゆったりした広さがあります。
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茶会の水屋として用いることができる室。