開園当初のままである門柱を過ぎ、園内に足を踏み入れると、都会の喧騒を忘れさせてくれる昔懐かしい空間が広がります。春には大池周辺に桜が咲き誇り、夏には蓮池に大きな蓮の花を見ることができます。

三溪記念館を過ぎると1600年代の建造物が見事に配置された美しい日本庭園が広がります。見事な装飾がほどこされた臨春閣室内の一部を外からご覧いただくことも可能です。

内苑奥の渓谷沿いには、清美な楼閣建築の聴秋閣。新緑と紅葉の時期には色づく木々とともに秀逸な景観を眺めることができます。
※遊歩道は新緑と紅葉の季節限定で公開します。

原三溪が自らの構想により建てた蓮華院は竹林に囲まれ、撮影スポットとしても人気のエリア。蓮華院横の小道を抜け海岸門を出て山頂へ向かう坂道へ向かいましょう。

内苑を俯瞰で見ることのできる坂道を上りきった右手には、現在は展望台となっている松風閣があり、天気が良い日は富士山を臨むこともできます。周辺には、義父である原善三郎がかつて別荘として建てたレンガの松風閣が遺構として残されています。

松風閣を背に進むと、左手に出世観音、正面に三重塔が現れます。山頂からは、横浜の都会的な街並みやベイブリッジの姿、季節によっては桜や紅葉を俯瞰できます。

現存する合掌造りでは最大級といわれる旧矢箆原家住宅。園内で唯一、いつでも内部をご覧いただける建造物です。囲炉裏では毎日火が炊かれ、節句に合わせた人形展示や飾りつけも行っています。

歩き疲れたら、旧燈明寺本堂の隣にある待春軒へ。原三溪考案の三溪そばなど、充実した食事を味わうことができます。秋には周辺に紅葉やツワブキの花が咲き広がり、華やかさを増します。